積雪・豪雪(大雪)の注意と対応

雪害

行動

想定される被害 対応
豪雪 歩行中

【障害物などの場所】
(下記のとおり)
・歩道と車道との段差。

 

・水路への転落。

 

・ロードヒーティングの切れ目ロードヒーティングが切れた所から雪や氷が融けておらず段差ができる。

 

【滑りやすい場所】
(下記のとおり)
・坂道:
 上るときよりも下るときの方が転倒しやすい。

 

・横断歩道の白線の上白線部:
 乾いているように見えても薄い氷膜ができて、滑りやすい。

 

・車の出入りのある歩道:
 出入りする車のタイヤで路面上の氷が磨かれ、滑りやすくなっている。(駐車場の出入口、ガソリンスタンドなど)

 

・バスやタクシーの乗り場:
 多数の人が雪を踏みつけるため、雪が踏み固められ滑りやすくなる。

・小さな歩幅で歩く:
 体の揺れが小さくなり、転倒しにくい。

 

・履物は靴底が滑りにくいものを選ぶ。
(摩擦係数の高いゴム長靴等)

 

・帽子、手袋:
 転倒時のケガの予防のために、身に着けるものを工夫する。

 

※飲酒時は、バランス感覚が鈍り危険。

運転中

・気温が低く、風速が8m/s以上のときは高い地吹雪が発生する可能性がある。

 

・道路の雪堤が高くなっているとき、風速が強くないと低い地吹雪が発生する可能性がある。

 

・大型車が巻き上げる雪煙で視界が悪くなる。(降雪直後で道路上に新雪が積もっていると発生しやすい)

 

・周囲が開けた平坦な地形の道路は視界不良となる。(吹雪を遮る樹木や建物がない平地)

 

・峠区間や急峻地形の道路や標高の高い山地では気象の変化も著しく、短い区間でも視程が急変する。

・相手に自分の存在を知らせるため、ライトをつける。

 

※ヘッドライトやテールランプについた雪で、自分の車が相手から見づらくなる可能性がある。

 

・スピードを控え、車間距離を十分に取る。

 

・すれ違う時や追い越される時はワイパーを早めに作動し、減速する。

 

※ワイパーに付いた雪で拭きが悪くなる可能性がある。

 

・車に雪が付いたら安全な場所に停車し落とす。

積雪 道路

・降雪が1cm以上の時は非常に滑りやすい。

 

・非常に滑りやすい圧雪(踏み固められた雪)は、ドライバーから見て白く見え、表面のみ凍結し光沢ができ、滑りやすい。

 

・圧雪は降雪が1cm以上あり、雪が降った後早い時期(約24時間以内)に形成される。

 

・アイスバーンに注意する。(氷のようになった路面のことで、ドライバーから見て透明又は黒く見え、非常に滑りやすい状態。)

 

・ブラックアイスバーンに注意する。(ドライバーからは、濡れたアスファルトに見えるが、実は氷で覆われていて非常に滑る状態)。

 

※路面状況は、判断する方法がないため、低気温時は路面が黒く見えたら注意。特に、冷え込む夜間や朝方や日陰などは要注意。

車間距離をとり、急発進や急ブレーキを避け、交差点付近や坂道、カーブは減速する。
雪山 ・遭難

・動き回らずに天候の回復を待つ。

 

・自分や仲間が万が一遭難したら、携行した無線機や、使用できる場合は携帯電話で連絡を取り、必要に応じて110番通報し救助を求める、また、状況や現在地の地形などわかる限りの情報を連絡する。

 

・救助まで時間が掛かりそうな場合は、携帯電話等の電池消費を抑えるため、こまめに電源を切る。また、低温になって電池が上手く動作しないのを避けるためにも、体に近い場所に置いて暖めておく。

 

・その場に留まらないといけない場合は、目印になるものを木などに付け、根元などに雪洞を作ってその中で寒さをしのぐ。また、携行したカイロがあれば暖を取り、救助隊の助けを待つ。

 

※独自の判断でむやみに動き回るのはやめてください。

除雪

・屋根からの転落雪下ろし中に屋根の上で足がスリップして転落したり、屋根の上の雪が滑り落ちてきてバランスを崩して転落する。

 

・屋根からの落雪軒下で除雪中に落雪で埋まる、落雪が直撃する。

 

・水路等への転落融雪槽に投雪中、槽内に転落する。(発見までの時間がかかり、死亡に至る例も)

 

・除雪機の事故エンジンを止めずに、雪詰まりを取り除こうとして巻き込まれる。(約7割が40〜50代など高齢者以外で発生)

 

・除雪作業中に心筋梗塞などを発症寒い屋外での重労働によって作業中に心肺停止などで倒れる。

・屋根からの転落事故のうち、1階の屋根からの転落による事故が多いため、低い屋根でも安全帯や命綱の使用。

 

※屋根へ登る前に命綱の固定位置を確認すること。

 

・はしごを使用するときには、足場が安定しているところに固定し、雪が落ちてこない場所かどうかも確認すること。

 

・服装は、ヘルメットを正しく着用し、靴は厚底ではなく足裏の感覚がわかる滑りにくいものを履き、緊急時に備え携帯電話を身につける。

 

・事故を防ぐために、2人以上で作業すること。止むを得ず1人で作業する場合は、近所の方に声を掛ける。

 

・雪おろしは、曇りで雪の固い午前中に実施すること。

 

※気温が高い日(0℃以上)や風の強い日、晴れて日差しが強いときは雪が解けて滑りやすくなるため注意。

雪崩 ※雪崩は別表で作成しています。

豪雪(大雪)が発生したらどうするの?

 豪雪は、吹雪などで約1m先が真っ白(ホワイトアウト)となり、前が見えなくなります。歩行中は転倒、水路への転落、運転中は交通事故につながる恐れがあるので、早めに停車場所へ移動するなどし、屋内へ避難するようにしてください。また、車内に避難する場合は、必ずエンジンを切ってください。マフラーが積雪で塞がると排気ガスが車内に流れ込み一酸化炭素中毒となります。

積雪・豪雪(大雪)が発生する時期など

 12月〜3月

二次災害

 洪水、浸水、倒壊、雪崩、大規模停電(ブラックアウト)

災害対策用品

基本資器材
ロープ発電機
その他
シェルター耐震用品土のう、ブルーシート

 

主な装備

災害活動者(消防、消防団、警察、自衛隊、医療従事者、ボランティア)

基本装備
ヘルメット(ゴーグル)ヘッドライト(ハンドライト)サングラス作業手袋安全帯(作業帯)安全靴・長靴腕時計トランシーバー救急・医療用品
その他の資器材の紹介
救命胴衣ロープレスキュー用品救助犬用品

 

避難者

基本装備
ヘルメット、ヘッドライト、手袋、長靴、防災セット

 

もっと知しりたい

 朝鮮半島の付け根付近から北陸地方にかけて、風のぶつかる収束帯が形成され、これに沿ってひときわ活発な雲の帯(帯状雲)が形成されることがあります。筋状の雪雲が高さ2〜3qの積乱雲であるのに対して、帯状雲は4〜5qに達する発達した積乱雲で構成されています。このため、帯状雲上陸するところでは、強い雪雲が次々と入り込み豪雪になります。また、これらの帯状雲に沿って、渦を巻く雲が発生することがあります。雲の渦も大きさは数十qから数百qと様々ですが、帯状雲に発生する渦状の雲は暴風雪を伴うこともあります。