雪崩の避難目安表

前兆の種類 説明
雪庇(せっぴ)

・山の尾根からの雪の張り出し。

 

・張り出した部分が雪のかたまりとなって斜面に落ちる。

巻きだれ

・雪崩予防柵からの雪の張り出し。

 

・張り出した部分が雪のかたまりとなって斜面に落ちる。

斜面が平らになっている

・斜面に元の地形が分からないほど雪が積もって平らになっている場所がある。

 

・表層雪崩が起きる危険。※家の裏山などは特に要注意。

スノーボール

・斜面をころころ落ちてくるボールのような、雪のかたまり。

 

・雪庇や巻だれの一部が落ちてきたもので、多く見られるときは特に要注意。

クラック

・斜面にひっかき傷が付いたような雪の裂け目。

 

・積もっていた雪がゆるみ、少しずつ動き出そうとしている状態で、その動きが大きくなると全層雪崩の危険。

雪しわ

・ふやけた指先のようなシワ状の雪の模様。

 

・積もっていた雪がゆるみ、少しずつ動き出そうとしている状態。
     
・積雪が少なくても全層雪崩の危険。

※急な斜面:
 傾斜が30度以上になると発生しやすくなり、特に35〜45度が最も危険と言われています。

 

・落石注意の標識が設置

 

・低木林やまばらな植生の斜面(笹や草に覆われた斜面などは裸地よりも発生しやすい地形

雪崩が発生したらどうするの?

雪崩は、速度は新幹線(時速100q〜200q)のように速いため、少しでも前兆現象が確認できれば、周囲に呼びかけ、早急な避難が必要です。万が一、雪崩に遭遇すれば、雪崩の端の方へ避難してください。

雪崩の遭遇時 あなだが取るべき行動
雪崩が自分の近くで起きた場合

・流されている人を見続けること。

 

・仲間が雪崩に巻き込まれた地点(遭難点)と、見えなくなった地点(消失点)を覚えておく。

 

・雪崩が止まったら見張りを立て、遭難点と消失点にポールや木などの目印をたてる。

 

・すぐに雪崩ビーコン(無線機)などを用いて、捜索する。

 

・見つかれば、直ちに掘り起こして救急処置を行う。

自分が雪崩に巻き込まれた場合

・雪崩の流れの端へ逃げる。

 

・仲間が巻き込まれないように知らせる。

 

・身体から荷物を外す。

 

・雪の中で泳いで浮上するようにする。

 

・雪が止まりそうになったとき、雪の中での空間を確保できるよう、手で口の前に空間を作る。

 

・雪の中から、上を歩いている人の声が聞こえる場合があるため、聞こえたら大きな声を出す。

雪崩を誘発する自然現象

 気温上昇、降雨、降雪、噴火、地震の後

二次災害

 表面雪崩、全層雪崩

災害対策用品

基本資器材
ロープ発電機
その他
シェルター耐震用品土のう、ブルーシート

 

主な装備

災害活動者(消防、消防団、警察、自衛隊、医療従事者、ボランティア)

基本装備
ヘルメット(ゴーグル)ヘッドライト(ハンドライト)サングラス作業手袋安全帯(作業帯)安全靴・長靴腕時計トランシーバー救急・医療用品
その他の資器材の紹介
救命胴衣ロープレスキュー用品救助犬用品

 

避難者

基本装備
ヘルメット、ヘッドライト、手袋、長靴、防災セット

 

もっと知しりたい

表層雪崩:
 気温が低く、大量の積雪がある上、短期間に多量の降雪があったときに発生する。(例えば、約1m以上の積雪の上に約30p以上の降雪があったときなど)また、急傾斜で、特に雪庇や吹きだまり(雪が風で吹き寄せられ堆積した場所)ができている斜面や氷点下以下の気温が続き、吹雪や強風が伴う時に発生する。
全層雪崩:
 過去に雪崩が発生した斜面などで発生している。春先や降雨後、フェーン現象などによる気温上昇時や斜面に積雪の亀裂ができている場所などで発生する。