高潮の起きやすい場所

湾の形 理由
V字形の湾 「V字形の湾」や「U字形の湾」は、奥に向かって進むにつれて次第に狭まるため、海水が真ん中に集まり、大きく盛り上がる。また、高潮は海の深さが浅いほど高くなるが、湾内には岬などに比べて水深が浅いため高潮はさらに高くなりやすい。
U字形の湾

高潮・高波が発生したらどうするの?

 高潮は、満潮の時間帯と台風の気圧で盛り上がった海面が重なった後、暴風となれば波の高さは非常に高くなるため注意が必要です。台風が近づけば、必ず満潮の時間帯を調べておく必要があります。また、高波は繰り返し海岸に打ちつけてきます。波の引き込む力は強力で、海岸に近づけば、さらわれます。さらには、波で打ち上げられた流木などで負傷する可能性があります。海岸には絶対近づかないようにしてください。


高潮が発生する時期など

 5月〜10月

 

二次災害

 浸水

災害対策用品

基本資器材
土のう、ブルーシートロープ発電機
その他
シェルター耐震用品

 

主な装備

災害活動者(消防、消防団、警察、自衛隊、医療従事者、ボランティア)

基本装備
ヘルメット(ゴーグル)ヘッドライト(ハンドライト)作業手袋安全帯(作業帯)救命胴衣安全靴・長靴腕時計トランシーバー救急・医療用品
その他の資器材の紹介
ロープレスキュー用品サングラス救助犬用品

 

避難者

基本装備
ヘルメット、ヘッドライト、手袋、救命胴衣、長靴、防災セット

 

もっと知しりたい

高潮と高波の発生原因

高潮(気圧):
 台風などに伴う気圧降下による※1海面の吸い上げ効果や風による※2海水の吹き寄せ効果のため、海面が異常に上昇する現象をいいます。
※1 吸い上げ効果  台風の中心付近は非常に気圧が低いため、海面が吸い上げられて盛り上がります。これを「吸い上げ効果」といいます。静かな海面では1hPa(ヘクトパスカル)下がると海面は1p高くなります。中心気圧940hPaの台風では気圧の影響だけで60pも海面が高くなります。
※2 吹き寄せ効果  台風に伴う風が沖から海岸に向かって吹くと、海水は海岸に吹き寄せられて「吹き寄せ効果」と呼ばれる海岸付近の海面の上昇が起こります。吹き寄せによる海岸上昇は風速の2乗に比例し、風速が2倍になれば海面上昇は4倍になります。
高波(風):

 強い風が湾内や陸地に向かって吹くと、海水は海岸に吹き寄せられて次第に盛り上がってきます。この吹き寄せの効果は、風速30mを越えると大きくなります。
この2つの原因で海面が盛り上がったところに、さらに強風による波浪が加わり、高波となり激しい勢いで海岸に押し寄せます。

波浪とは?

風浪(ふうろう):風が吹いたことによってその場所で発生する波のこと。
うねり:発生した風浪が伝播したり、風が静まった後に残された波のこと。
「風浪」と「うねり」を合わせた波浪と呼びます。

※潮位:
 海面が高くなる現象で最もよく知られているのは潮の「干満」です。これは月の引力によって起こるため「天文潮」と呼ばれています。これに対して高潮のように気圧や風など気象的な原因で起こる海面の高まりを「気象潮」と呼ばれています。実際の海面の高さは、天文潮プラス気象潮です。
 このため、実際の高潮の高さはどのくらいになるかは台風の規模と同時に干潮か満潮かが重大になってきます。たとえば、満潮1m時にぶつかった場合、気象潮2mで高潮の高さは3mに達することになります。